小型クーラーなどバッテリー対応の家電を順次投入する(15日、東京都大田区)

機械商社の山善は15日、リチウムイオンバッテリーを活用した家電事業に参入すると発表した。第1弾として6月に小型クーラーなど計16商品を発売する。電気料金の高騰や災害時の停電対策を意識する消費者が増え、太陽光エネルギーなどをためて使う充電式家電の需要が高まっているとみている。

15日に東京都内で発表会を開き、家電シリーズ「ELEIN(エレイン)」を披露した。6月から同社の電子商取引(EC)サイトや全国の家電量販店などで順次発売する。初年度の目標売上高は5億円。3年後に20億円、将来的にはシリーズ全体で100億円の売り上げを目指す。

「コンパクトクーラー」(想定価格約7万8000円)は昼間の外出中にバッテリーに太陽光エネルギーをため、帰宅後の家電利用を想定する。周囲との温度より10度低い冷風を届けられ、脱衣所などエアコンが設置できない部屋や、ベランダや庭などの屋外でも使える。

今後、順次商品を拡充していく。東南アジアやインド、アフリカへの販売も検討する。家庭機器事業部の村上幸輔氏は「節電やサステナビリティー(持続可能性)への意識は高まっており、一般家庭のポータブル充電への需要は拡大するとみる。生活家電で培ってきた操作性や幅広い商品カテゴリーを強みに、消費者に訴求したい」と話した。

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