日本精機が15日発表した2024年3月期の連結決算(国際会計基準)は、純利益が前の期の約4倍の53億円だった。四輪車用計器の販売が北米を中心に好調だったほか、円安による為替差益を計上したことが利益を押し上げた。前の期の途中に製品輸送を航空便から船便へ切り替えた効果が通期で表れ、物流コストを改善したことも寄与した。

売上高にあたる売上収益は前の期比13%増の3123億円で過去最大となった。主力の車載部品事業の売上収益は17%増の2530億円。二輪車用計器の販売も東南アジア諸国連合(ASEAN)地域で好調だった。

25年3月期の連結業績予想は、純利益が前期比25%増の66億円、売上収益は1%減の3100億円を見込む。前期よりも為替が円高方向に振れる予想を踏まえた。

同社は同日、24年3月期の年間配当を40円から45円に引き上げると発表。併せて、最大11億5000万円の自社株買いを実施すると発表した。発行済み株式総数(自己株式除く)の1.85%にあたる110万株を上限に取得する。取得期間は6月1日から11月15日までを予定する。

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