「ANAホリデイ・インリゾート軽井沢」は家族層やスキー客需要を狙う(画像はイメージ)

英IHGホテルズ&リゾーツは16日、鹿島から群馬県・北軽井沢にあるホテルの運営を受託したと発表した。鹿島グループの「プレジデントリゾート軽井沢」を改装し、2025年1〜3月をめどに「ANAホリデイ・インリゾート軽井沢」として開業する。IHGは日本市場は世界からの観光需要で伸びるとみており、運営するホテルを数年で現在の2倍の100施設程度に増やす計画だ。

ホテルの建物は鹿島が保有を続け、IHGグループの国内企業が運営する。客室数は100程度で、スキー場とゴルフ場が隣接している。宿泊料金は需要や季節によるが、1室あたり約2万円からの見込みだ。

IHGは現在、1億3000万人の会員組織を持つ。開業するホリデイ・インブランドは世界最大級のブランドだといい、国内外からの誘客が強化できる。

IHGが日本で運営するホテルはこの4年程度で計画中も含めると2倍程度になった。日本地域の責任者を務めるアビジェイ・サンディリア氏は「価格帯が低めの外資系ホテルは少なく、展開の余地がある」と話す。日本は経済協力開発機構(OECD)加盟国の中でもBIG5と呼ばれる外資系ホテルの比率が低く、伸びしろがあるとみている。

都市部の再開発では高価格帯ブランドを新装ホテルで展開する一方、今回の軽井沢のように既存ホテルの改装で価格を抑えたホテルも高価格帯と同規模に増やす考えだ。

日本政府観光局(JNTO)の統計では24年1〜4月の訪日客は1160万1200人となった。24年通年では円安も追い風となり、新型コロナウイルス禍前の19年を上回る水準となりそうだ。サンディリア氏は「為替の環境に関わらず、日本は最も人気のある観光地だ」と投資を強化する理由を話した。

【関連記事】

  • ・IHG、中四国初ブランドのホテル 広島駅近くに27年開業
  • ・英IHG、大阪にホテル3軒開業 「数年で国内倍増」CEO

鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。