16日午前の東京外国為替市場の対ドル円相場は一時、1ドル=153円台半ばまで円高が進んだ。前日午後5時時点と比べると、2円強の円高ドル安となった。米国で15日に公表された消費者物価指数(CPI)の伸びが鈍化したことなどを受け、早期の利下げ観測が強まり、ドルを売って円を買う動きが進んだ。
米労働省が15日に発表した4月のCPIは、3カ月ぶりに伸びが鈍化した。また、米商務省が発表した4月の小売り売上高は市場予想を下回った。この結果を受け、米国の中央銀行にあたる米連邦準備制度理事会(FRB)が秋以降、利下げに踏み切れるとの見方が拡大。日米の金利差の縮小が意識され、円買いが優勢となった。
また、16日の東京株式市場で日経平均株価は一時、前日終値より500円超上昇した。前日の米ニューヨーク株式市場で、主要3指数がいずれも過去最高値を更新した流れを受け、半導体などハイテク株を中心に買いが先行した。(神山純一)
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