ウクライナのクリメンコ内相は16日、北東部ハルキウ州の国境沿いでロシア軍が住民の避難を妨げ、強制的に地下に閉じ込めているとSNSで明らかにした。「命令」に従わなかった住民を殺害したケースも報告されているという。
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同州ボウチャンスク周辺では10日以降、ロシア軍による激しい攻撃が続いており、当局は避難を促してきた。シネフボウ知事によると、国境沿いから避難した住民は16日朝までに8779人に上る。
クリメンコ氏は情報機関からの報告として、「ロシア軍はボウチャンスクで地元住民の避難を認めず、拉致して地下に閉じ込めている」と記した。ある住人は、歩いて逃げようとして、ロシア軍の「命令」を断ったところ、殺害された。すでに、地元警察が刑事事件として捜査を始めたという。
一方、ゼレンスキー大統領はこの日、同州の州都ハルキウを訪問。ウクライナ軍のシルスキー司令官らと戦況について話し合った。ゼレンスキー氏はSNSで「ハルキウ州の状況はおおむねコントロールされているが、極めて困難であることには変わりない」と記し、さらに部隊を強化していると述べた。(キーウ=藤原学思)
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