米エネルギー省の国家核安全保障局(NNSA)は、西部ネバダ州の核実験場で14日、核爆発を伴わない未臨界核実験を行い、成功したと発表した。バイデン政権による未臨界核実験の実施は2021年9月以来で、3回目となる。
NNSAが16日に発表した。声明で、米国の核弾頭の安全性や効果を確認するための情報を集め、性能改善につなげると説明した。
バイデン政権は核戦力の数の増強は否定する一方で、2022年に公表した核態勢見直し(NPR)で、核戦力の近代化を進める方針を示していた。
米国は1992年以降、地下核実験を停止しているが、未臨界核実験の実施は今回で通算34回目となる。核爆発を伴うあらゆる核実験を禁じる包括的核実験禁止条約(CTBT)に沿うものだとしている。
NNSAの高官は声明で、「再び地下核実験を行うことなく重要なデータを集めるため、未臨界核実験の頻度を上げることを計画している」と述べた。
米国では1996年にクリントン大統領がCTBTに署名したが、米議会が批准せず、条約は発効していない。(ワシントン=清宮涼)
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