中国・上海で行われた人工知能(AI)の国際イベントで掲げられた表示=2023年7月(ロイター=共同)

 【ブリュッセル共同】EU加盟国で構成する理事会は21日、チャットGPTなど生成AIを含む世界初の包括的なAI規制法案を承認し、同法が成立した。偽情報の拡散防止が狙い。EU内で活動する世界の企業が対象で、大半の規則を26年から適用する。生成AIで作った画像の明示を義務付け、違反時には世界年間売上高の最大7%か、最大3500万ユーロ(約60億円)のいずれか高い方を制裁金として科す。  EUはAI規制で世界をリードしており、規制法は各国に影響を与えそうだ。日本政府は4月、AI関連事業者向けの指針を決めた。  米国と中国は宇宙開発などに加えAI分野でも覇権を争っている。バイデン大統領と習近平国家主席は昨年11月の会談で、AIに関する政府間対話の構築で一致した。  AI規制法は社会的行動や個人の特徴を基に信用の格付けをするソーシャルスコアリングや宗教、性的指向、人種を利用した分類システムへのAI利用を禁じた。インターネットや監視カメラからの顔画像の無差別収集、職場などでの感情認識技術の利用も禁止した。


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