スウェーデンは29日、ウクライナの防空能力を強化するとして、過去最大規模となる11億6000万ユーロ、日本円でおよそ2000億円の追加支援を発表しました。

今回の支援では空中や海上の標的を識別する能力をもつ早期警戒管制機も提供されるということで、ウクライナのゼレンスキー大統領は「ウクライナ人の命を救うだけでなく、ヨーロッパの長期的な平和と安全を保証することにも役立つ」と強調しました。

また、ゼレンスキー大統領はスペイン、ベルギーに続いて28日にはポルトガルを訪問し、各国との間で2国間の安全保障協定を締結するなど支援を取り付けたとして成果をアピールしました。

ウクライナ情勢を巡っては、6月中旬にイタリアでG7=主要7か国の首脳会議が開かれるほか、スイスではゼレンスキー大統領が提唱する和平案の実現に向けた国際会議も開催される予定でこれを前に、ウクライナ側は外交活動を活発化させています。

これに対しロシア側は5月21日から戦術核兵器の使用を想定した軍事演習を開始したほか、28日にはプーチン大統領が会見で「NATO諸国、特にヨーロッパの小国の代表は自分たちが何をもてあそんでいるのか認識しなければならない。こうした国々は領土が狭く、人口密度が非常に高い」と威嚇するなど、けん制を強めています。

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