日本時間の13日、アメリカ・ロサンゼルスの連邦地裁には、多くのメディアが集まっていた。

電撃解雇から24日ぶりに公の場に姿を現した、大谷翔平選手の元通訳・水原一平容疑者は、カメラに気付いたのか、振り返りいぶかしげな表情を浮かべていた。

初めて出廷した様子を傍聴席で見守ったロサンゼルス支局の水本翔記者は当時の様子について、「一番不思議だったのが、入ってきて、弁護士がいる席に近づいていくときに歩幅がかなり小さかった」と話した。水原容疑者を連れてきた当局の職員が判事に『足の鎖を外していいか』と尋ねたために、足に鎖がついていたと気が付き、そこからガチャガチャと鎖を外す音が廷内に響き渡ったという。水本記者は、「かなり衝撃的。いつも大谷選手の横にいて、一緒にスポットライトを浴びている様子だった。いつもとかけ離れた、まさに暗転したような状況」と振り返った。

大谷翔平選手の銀行口座から、約24億5000万円を不正に電子送金したとして訴追された水原容疑者は、大谷選手の横でスポットライトを浴びる立場から一転、足に鎖をつけて出廷する事になった。傍聴した水本記者によると、水原容疑者の髪形はいつもと同じで、目にかからないくらいの長さで、元々ほっそりした体形だったので、痩せた印象はなかったという。法廷での表情については、「感情が読み取りにくいような、無表情に近い表情。弁護士の横に座ると、何度も弁護士の目を見て、自分の身を案じているように感じた」という。法廷でのやり取りはYESかNOで答える質問ばかりで、自分の気持ちや考えを述べる機会はなかった。

当初は、出廷のあと、裁判所の前で水原容疑者が取材に応じると伝えられていたが、結局、会見は開かれず、水原容疑者は裏口から出ていった。

水本記者は、「メディアが集まっている間に、その隙に姿を消してしまった。反省しているのかどうかをうかがい知ることはできなかった」と述べた。

水原容疑者は、運転手付きのリムジンで、裁判所をあとにしたという。

水原容疑者は、5月9日に設定された次回の法廷で、罪を認めるものとみられている。

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