イスラエルのネタニヤフ政権で主要閣僚を務める極右政党の2人の党首が1日、パレスチナ自治区ガザでの戦闘休止と人質解放に向けてイスラエルがイスラム組織ハマスに示した新提案に反対する考えを表明した。政権がこの提案で合意するなら、連立政権から離脱すると警告した。
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極右閣僚の一人、スモトリッチ財務相は1日、X(旧ツイッター)への投稿でネタニヤフ首相と会談したことを明かし、「ハマスの壊滅と人質全員の奪還をせずに戦争を終わらせることに同意する政府にはいられない」と伝えたという。ベングビール国家安全保障相も、「この取引は戦争を終わらせて、ハマス壊滅をあきらめることを意味する。テロリズムの勝利であり、イスラエルの安全保障上のリスクとなる。このような取引に応じることは完全な敗北だ」とXに投稿した。
バイデン米大統領が5月31日の緊急演説で明らかにしたイスラエルの新提案は、3段階に分けて、停戦と人質の解放、避難民の帰還、イスラエル軍の撤退を進め、恒久的な停戦の実現も計画に入っている。
極右政党が離脱すれば連立政権は崩壊するため、ネタニヤフ首相は配慮せざるをえない。イスラエル首相府は1日の声明で、戦争終結の条件はハマスの軍事・統治能力の壊滅、人質全員の解放、ガザがイスラエルの脅威にならないことだと強調。「条件が満たされないままに恒久的な停戦に同意することはありえない」とした。(其山史晃、佐藤達弥)
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