ウクライナのゼレンスキー大統領が今月開催予定の平和サミットをめぐり「中国が他国にサミットに参加しないよう働きかけている」などと非難したことに対し、中国外務省の毛寧副報道局長は3日の定例会見で、「他国に圧力をかける状況は全く存在しない」と反論した。

 平和サミットは各国首脳級でウクライナ和平の道筋を協議する会議で、ウクライナが開催を強く求めてきた。だが、「中国側の要求と明らかな距離がある」として中国は不参加の方針を示した。ゼレンスキー氏は2日、シンガポールで開かれた「アジア安全保障会議(シャングリラ・ダイアローグ)」で、100以上の国と国際機関がサミットに参加する予定だと説明。「ロシアを支持するだけでなく、戦争を支持している」として中国を批判した。

 毛氏は会見で「中国は、サミットが陣営間の対立をつくる場にならないことを望む」とクギを刺したうえで、「参加しないからといって平和を支持しないことにはならない」と述べた。(北京=井上亮)

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