フィリピン沿岸警備隊の7日の発表によりますと、5月19日に南シナ海の岩礁、セカンド・トーマス礁にあるフィリピン軍の拠点から西部パラワン島に向けて、軍の救急患者1人をスピードボートで搬送した際に、中国海警局の複数の船から妨害行為を受けたということです。

沿岸警備隊が公開した当時の様子だとする映像には、中国海警局の2隻のボートが、フィリピン側のボートを挟み込むように並走したあと、進行方向を塞ぐなどして停船させる様子が映っています。

沿岸警備隊によりますと、海警局は合わせて4隻のボートと2隻の船舶を現場に展開したということで、ボートの一部がフィリピン側のボートにぶつかったと主張しています。

沿岸警備隊は、救急搬送の任務だと中国側に伝えたにもかかわらず、妨害行為を受けたとして「中国海警局が見せた野蛮で非人道的な行動は、私たちの社会で認められるものではない」と非難しました。

また、現場の岩礁では、同じ日にフィリピン軍が駐留する部隊に届けようとして投下した食料を、中国側に奪われたと非難していて、両国の間で争いが頻発しています。

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