目次

  • ゼレンスキー大統領 ベルリン連邦議会で演説

  • ロシア 新興国や途上国との連携強化

ロシア ウクライナに軍事侵攻(6月11日の動き)

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ゼレンスキー大統領 ベルリン連邦議会で演説

ウクライナのゼレンスキー大統領は11日、ドイツの首都ベルリンの連邦議会で演説し、ウクライナが提唱する和平案の実現に向けた国際会議について「ロシアは阻止しようとしたが開催される。ウクライナとほかの国々が共に成し遂げた成功だ」と述べ、多くの国の支援を得ているとその意義を強調しました。

また、「分断されたドイツは幸せではなかった。ロシアがウクライナ国内を分断しようとする企てに私たちがなぜ全力で抵抗しているか理解できるはずだ」と述べ、冷戦で2つの国家に分断されたドイツの歴史に触れながら、支援の継続を呼びかけました。

ドイツは、ロシアの侵攻を受けて紛争地への兵器の供与に慎重だったそれまでの方針を転換し、軍事支援額がアメリカに次いで多くなっています。

ただ、ゼレンスキー大統領の演説について、ドイツの政党のうち、先のヨーロッパ議会選挙で議席を増やしたロシア寄りで軍事支援に消極的な右派政党「ドイツのための選択肢」は「戦争の継続ではなく和平交渉を優先すべきだ」などと批判しておよそ80人の議員のほとんどが欠席しました。

ロシア 新興国や途上国との連携強化

ロシアや中国、インドなどの新興国で作るBRICSの外相会議は、11日までの2日間、ロシア西部の都市ニジニ・ノブゴロドで行われ、今回、新たにイランやUAE=アラブ首長国連邦などが加盟して拡大したかたちで意見が交わされました。

11日はBRICSへの関心を寄せる国々の外相らも加わり、2日間の会議を終えたあと議長国を務めたロシアのラブロフ外相は会見で「われわれに関心を持つ国は着実に増えて30か国に近づいている」と成果を強調しました。

一方、ラブロフ外相はウクライナが提唱する和平案の実現に向けて開かれる国際会議について「完全に空虚で価値のない会議だ」としてロシアが参加しない会議には意味がないとして改めて批判しました。

ドイツでウクライナ復興会議

日本も含め60か国以上の政府や企業の関係者などが集まるウクライナの復興会議がドイツで開かれ、ゼレンスキー大統領は、復旧や復興を進めていくためにもロシアの攻撃を防ぐ防空システムへの支援の強化が必要だと訴えました。

会議にはゼレンスキー大統領が直接参加して演説し、ロシアが電力関係のインフラを意図的に攻撃していると非難し、復旧を急ぐため支援や投資などを呼びかけました。

その上で「防空能力がすべての答えだ」と述べ、ロシアの攻撃を防ぎながら復旧や復興を進めるために少なくとも7基の防空システム「パトリオット」の追加供与が必要だと訴えました。

会議では支援の表明も相次ぎ、EU=ヨーロッパ連合のフォンデアライエン委員長は、ウクライナへ民間投資を促進するため14億ユーロ、日本円で2300億円余りの支援策を行うと発表しました。

“プーチン大統領 来週前半にも北朝鮮訪問へ調整”

ロシアのプーチン大統領が来週前半にも北朝鮮を訪問する方向で調整が進められていると複数の外交関係者が明らかにしました。

プーチン大統領は、去年9月、ロシア極東のアムール州にある宇宙基地でキム・ジョンウン(金正恩)総書記と首脳会談を行った際、北朝鮮への招待を受けていて、プーチン大統領が今回、北朝鮮を訪問すれば2000年7月以来24年ぶりとなります。

ロシアは、ウクライナへの軍事侵攻が長期化し、兵器不足に陥る中で北朝鮮から砲弾などを調達しているとされ、プーチン大統領は、北朝鮮を訪問してキム総書記と会談するなどして軍事的な連携をいっそう強めたいねらいもあるとみられます。

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