ウクライナの復興をめぐっては世界銀行などの試算で今後10年間で4860億ドル、日本円で76兆円余りが必要とされています。

こうした中、ドイツのベルリンでは11日から2日間の日程で60か国以上の政府や企業の関係者などおよそ2000人が集まり、ウクライナの復興について話し合う会議が開かれました。

会議にはゼレンスキー大統領が直接参加して演説し、ロシアが電力関係のインフラを意図的に攻撃していると非難し、復旧を急ぐため支援や投資などを呼びかけました。

その上で「防空能力がすべての答えだ」と述べ、ロシアの攻撃を防ぎながら復旧や復興を進めるために少なくとも7基の防空システム「パトリオット」の追加供与が必要だと訴えました。

会議では支援の表明も相次ぎ、EU(ヨーロッパ連合)のフォンデアライエン委員長はウクライナへ民間投資を促進するため14億ユーロ、日本円で2300億円余りの支援策を行うと発表しました。

また、日本の深澤外務政務官は「復興を官民挙げて支援する」として電力インフラの復旧や地雷除去、それに両国の企業の協力を促進する方針を説明しました。

今週はこの復興会議に続いて、13日からイタリアでG7サミット(主要7か国首脳会議)、15日からはスイスでウクライナが提唱する和平案の実現に向けた国際会議とウクライナにとって重要な会議が続き、ゼレンスキー大統領は国際社会への支援の働きかけを強めていく考えとみられます。

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