アメリカのバイデン大統領と中国の習近平国家主席は去年11月の米中首脳会談で、それまで途絶えていた国防当局の対話を再開することで合意しました。

アメリカ国防総省は16日、この合意の一環としてオースティン国防長官と董軍国防相がオンラインで会談したと発表しました。

会談の中でオースティン長官は米中の軍どうしの偶発的な衝突を回避するための防衛当局者間の協議が再開したことなどに言及し「軍どうしの連絡ルートを引き続き、開くことの重要性を強調した」としています。

さらにオースティン長官は、南シナ海で中国の船がフィリピンの船へ威圧的な行動を繰り返していることを念頭に、国際法で保証された公海での航行の自由を尊重するよう求めたほか、台湾海峡の平和と安定の重要性を強調したとしています。

米中国防相会談が行われたのはおととし11月以来、およそ1年5か月ぶりです。

アメリカとしてはウクライナや中東の情勢への対応に追われる中、中国との関係を安定化させるねらいがあったとみられます。

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