猛暑が続くインドで、農業に従事する女性労働者約5万人に現金が給付された。気候変動で生活が脅かされる女性たちを支えるために考案された少額保険を利用した取り組みだという。

  • ジェンダー平等118位、G7最低 男女格差の解消、停滞続く日本
  • メキシコが国会議員の男女同数を実現するまで 20年以上重ねた努力

 国際NGO「全ての人に気候耐性を(CLIMATE RESILIENCE FOR ALL)」が12日、現金給付について発表した。同NGOは、インドの自営女性労働者の団体とともにスイスの大手再保険会社の協力を得て開発したプログラムで、今回が初めての支払い例だという。

 5月に北西部ラジャスタン州や西部マハラシュトラ州、西部グジャラート州で40度超を観測したことを受け、この3州の22地区に住む女性労働者たちに平均約5ドルの保険金を支払った。

 同NGOによると、屋外労働はめまいややけど、流産につながる恐れがあり、5月には暑さが原因とみられる複数の死亡例もあったという。

 今回支払われた額は、1週間分の家族の食事が確保できる額だという。保険金を受け取った女性の一人は「このプログラムで得たお金で医療費が払えるし家族に食べ物も買える」と語った。

 NGOは、来年以降、南アジアや東アフリカ、西アフリカの地域でも同様の取り組みを実施する計画があるという。(村上友里)

鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。