中国の李強首相は今月20日までの日程で、ニュージーランド、オーストラリア、マレーシアの3か国を訪問する予定で、13日最初の訪問国、ニュージーランドでラクソン首相と会談しました。
両国が合意した共同声明では、貿易や人的交流などの分野で協力を強化するほか、外交や経済、防衛などについて定期的に協議することを確認したとしています。
会談のあと、開かれた会見で、李首相はTPPへの加入に改めて意欲を示しました。
一方、ラクソン首相は「中国は最大の貿易相手国だ。貿易や教育、観光のつながりは経済成長を支え、大きな利益をもたらしている」と述べました。
そのうえで、ラクソン首相は記者団に対し、今回の会談で李首相が、ニュージーランドが協力を検討しているアメリカ、イギリス、オーストラリアの3か国でつくる安全保障の枠組み「AUKUS」について、懸念を示したことを明らかにしました。
ニュージーランドはアメリカやオーストラリアなどと機密情報を共有する関係にある「ファイブ・アイズ」と呼ばれる国の1つで、李首相の発言は、安全保障や先端技術などをめぐって対立が続くアメリカをけん制するねらいもあるとみられます。
鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。