NATOのストルテンベルグ事務総長㊧はバイデン米大統領と会談した(17日)=ロイター

【ワシントン=共同】北大西洋条約機構(NATO)のストルテンベルグ事務総長は17日、米ホワイトハウスでバイデン大統領と会談し、NATOに加盟する32カ国のうち23カ国が今年、国防費を国内総生産(GDP)比2%に増やす目標を達成すると述べた。バイデン氏は大統領就任時と比べて目標を達成する国が大幅に増えると歓迎した。

両氏は、この進展を土台に、NATOの防衛力と抑止力強化を7月9〜11日にワシントンで開くNATO首脳会議で話し合う方針を確認した。ウクライナへの長期的な軍事支援策で合意することに期待感を表明した。

長期支援策は、米国主導の関係国会合が機能不全に陥ってもNATO主導で支援を続けられるよう、ストルテンベルグ氏が提案している。防衛費を十分に負担しない同盟国は守らないとの考えを示唆し、11月の米大統領選で返り咲きを狙うトランプ前大統領を意識していることが背景にある。

ストルテンベルグ氏はバイデン氏との会談前、ワシントンのシンクタンクで講演。ウクライナ支援が停滞してロシアの攻勢を許すようなことが二度とあってはならないとしたほか、中国によるロシアの防衛産業支援を批判した。

NATO首脳会議で日本との連携強化も話し合うと表明。NATOは米国の安全保障だけでなく「米国の産業や雇用にも有益だ」と述べた。

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