香港で2019年に起きた民主化デモで指導的立場にあり、香港当局から香港国家安全維持法(国安法)違反容疑で指名手配されている海外在住の活動家3人が来日し、東京都千代田区の衆院議員会館で20日、記者会見を開いた。指名手配中の香港活動家が日本の公の場で発言するのは異例だという。

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 3人は英国に亡命中のサイモン・チェン氏とフィン・ラウ氏、ドイツ亡命中のレイ・ウォン氏。チェン氏は、日本人がスパイ行為などの疑いで中国で拘束されていることに触れ、「(企業活動で)中国の市場とつながると、政治リスクが伴う。日本は利益を追求しつつも、人権を大事にする原則を堅持すべきだ」と主張した。ウォン氏は、「中国は日本でも影響力を拡大させているが、日本人の認識が低い」と指摘した。

 ラウ氏は亡命先の英国でも香港当局とつながる組織があり、活動家らを監視していると懸念を示した。

 会見には衆議院議員の中谷元氏や、元衆議院議員の菅野志桜里氏らも出席。菅野氏は「中国や香港の人権の問題は、反中国としてではなく、普遍的な人権という問題、日本国内の言論活動をどう守っていくのかという問題だという認識が少しずつ広がっている」と話した。(岩田恵実)

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