ワシントンの大会に登壇したトランプ氏=22日(ゲッティ=共同)

 【ワシントン共同】11月の米大統領選で返り咲きを目指す共和党のトランプ前大統領は22日、ワシントンで開かれたキリスト教福音派の有力団体の年次大会に登壇した。在任中に連邦最高裁に保守派判事を送り込んだことで人工妊娠中絶の規制が進んだとアピールし、保守的な福音派の支持固めを図った。  最高裁が中絶の権利を認めた1973年の「ロー対ウェード」判決を覆してから24日で2年。中絶の是非を巡る判断は各州に委ねられて禁止や制限の動きが広がっており、主要争点になる。再選を狙う民主党のバイデン大統領は権利擁護を訴えており、トランプ氏は対決姿勢を強めた。  トランプ氏は団体「信仰と自由連合」の大会で、最高裁の判断には自身が保守派判事3人を送り込んだことが影響したと強調。聖書を絶対視し、中絶は罪深いと考える有権者に、バイデン氏が再選されれば「全米で中絶を一律に解禁する」と主張した。共和党は胎児を含む「赤ちゃんの命を大切にする」と述べ、喝采を浴びた。  一方で、中絶の是非は各州が判断すべきだとの立場を改めて表明した。


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