【北京=共同】中国の習近平(シー・ジンピン)国家主席は24日、北京でポーランドのドゥダ大統領と会談し、ウクライナ侵攻について「政治解決のため、中国は自らの方式で建設的な役割を発揮し続ける」と強調し、米欧と一線を画した独自路線で外交攻勢を強める姿勢を示した。国営中央テレビが報じた。
中国は、ポーランドが北大西洋条約機構(NATO)加盟国として米国と安全保障面で協力を深めることを警戒している。ドゥダ氏は隣国ウクライナの情勢を巡り、ロシアのプーチン大統領と親密な習氏に影響力行使を働きかけたとみられる。
習氏は、ウクライナでの衝突激化を避け和平交渉の条件づくりに努めることが「欧州を含む国際社会の利益に合致している」と主張した。一方で、中国とロシアは「正常な貿易」を続けているとして、密接な中ロ関係に対する米欧の批判に反発した。
ポーランドは中国の巨大経済圏構想「一帯一路」の参加国でもあり、今年は両国の国交樹立75周年に当たる。ドゥダ氏は会談で「一帯一路はポーランドにとって巨大な発展の機会だ」と評価し、経済や貿易、農業などの分野で協力を強化したいと表明した。
ドゥダ氏は24日、北京で李強(リー・チャン)首相とも会談し、両国の経済関係強化などについて協議した。訪中は26日までの日程で、遼寧省大連で25〜27日に開かれる国際会議「夏季ダボス会議」にも出席する予定。
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