空爆を受けた民家の周りを眺める少女(17日、ガザ最南部ラファ)=ロイター

【エルサレム=共同】国連女性機関(UNウィメン)は16日、イスラエル軍とイスラム組織ハマスの戦闘がパレスチナ自治区ガザで昨年10月に始まって以降、半年間でパレスチナ人の母親が6千人死亡し、1万9千人の子どもが孤児になったとの推計を公表した。

ガザ保健当局は17日、ガザ側の死者が3万3899人となったと発表した。うち女性と子どもが約7割を占めるとされる。人道状況は極度に悪化しており、UNウィメンは100万人以上の女性が「壊滅的な飢餓」に直面していると指摘した。衛生環境も悪く、生理用品などが不足していると訴えた。

イスラエルのネタニヤフ首相は17日、ガザの飢饉(ききん)に関する国際機関の訴えを受け入れないと表明した。

国連パレスチナ難民救済事業機関(UNRWA)は16日、昨年11月から今年4月初めまでにイスラエル当局がガザで少なくとも約1500人のパレスチナ人を拘束したと発表した。イスラエル領内の軍施設などで尋問され、解放されたという。拘束期間が数週間に及ぶ人もおり、睡眠妨害や暴力、性的嫌がらせを受けたとの多くの証言があったとしている。

パレスチナ自治政府は16日、戦闘開始後、イスラエルの刑務所で拘束中のパレスチナ人の死者が計16人になったと発表した。拷問や医療放置の結果だとしている。

パレスチナ通信によると、イスラエル軍は16日もガザ各地で攻撃を続けた。中部のマガジ難民キャンプでは空爆により11人が死亡した。

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