26日、米自治領サイパン島の連邦地裁に到着したジュリアン・アサンジ被告=ゲッティ・共同

【サイパン=共同】米国で機密暴露の罪に問われ、英国で収監されていた内部告発サイト「ウィキリークス」創設者ジュリアン・アサンジ被告(52)は26日、米自治領サイパン島の連邦地裁に出廷し、罪を認めた。司法取引で米国での収監を免れ、自由の身になる見通し。2012年以降、約12年に及んだ亡命生活や収監に終止符が打たれる。

ロイター通信によると、禁錮5年2月を言い渡されるが、英国での収監がこれに充てられる。判決言い渡し後に母国のオーストラリアに戻る。

09〜11年にアフガニスタンやイラクでの戦争に関する米軍機密文書を次々に入手して公表し、米国の外交や世界に衝撃を与えた。

日本関係では、オバマ大統領の09年11月の初来日に先立ち、当時の藪中三十二外務事務次官が、オバマ氏が被爆地の広島を訪問することは「時期尚早だ」との考えを米側に伝えていたことが明らかになった。

米国は19年にアサンジ被告の起訴を発表。元米陸軍兵と共謀して機密文書を不正入手し、ウィキリークスで公開したとしている。

アサンジ被告は10年に別の事件で英国の警察に逮捕され、保釈中の12年に在英エクアドル大使館に駆け込み、約7年間籠城した。エクアドル政府が政治亡命の受け入れを撤回し、英警察が19年、米国の要請に基づき身柄を拘束した。

今月24日にロンドンの拘置施設から保釈されて出国したアサンジ被告はタイを経由し、26日早朝にサイパンに到着した。

米国家安全保障会議(NSC)のワトソン報道官はCNNテレビに、司法取引は「司法省の独立した判断で、ホワイトハウスは関与していない」と述べた。

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