4月に邦人男性への切り付け事件が起きた日本料理店が並ぶ通り(26日、江蘇省蘇州)=共同

【蘇州=共同】中国江蘇省蘇州で日本人学校のスクールバスを待っていた日本人母子が切り付けられた現場近くで、4月にも日本人男性が面識のない男に切り付けられる事件が起きていたことが26日、在上海日本総領事館への取材で分かった。治安が良いとされてきた蘇州で邦人が襲われる事件が続き、日本人社会に不安が高まっている。

上海総領事館などによると、4月、蘇州の日本料理店が並ぶ通りで日本人男性が中国人とみられる男に切り付けられ、首に軽傷を負った。男は直後に警察に身柄を拘束された。蘇州には日系企業の生産拠点が多数ある。

動機は明らかにされていない。駐在員からは「日系企業に解雇された人の逆恨みでは」と推測する声が聞かれた。

臨時休校となっていた蘇州の日本人学校は26日に登校を再開した。蘇州市は「日本人学校を含む日本人社会の安全確保の強化徹底を指示した」としている。

日本人母子らへの切り付け事件は24日に発生。30代の母親と未就学の男児が負傷、バスの案内係をしていた中国人女性も刺されて重体となった。母親は退院しており、男児も近く退院の見通しだという。

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