【ナイロビ=共同】南アフリカの与党アフリカ民族会議(ANC)のラマポーザ大統領は6月30日、白人主体の民主同盟(DA)などとの連立政権の閣僚32人を発表した。DAはスティーンヘイゼン党首が農相で入閣するなど計6ポストを確保したが、外相に当たる国際関係・協力相や財務相にはANC出身者が指名された。
ANCとDAには経済・外交政策を巡って隔たりがあり、国内の格差是正や、パレスチナ自治区ガザを巡る対イスラエル政策などでの閣内協調は未知数だ。
連立には11党が参加。ラマポーザ氏はテレビ演説で「各党は党利党略を超えて人々のために協力するべきだ」と訴えた。
故マンデラ元大統領が率いてアパルトヘイト(人種隔離)撤廃を主導したANCは、格差拡大や汚職に対応できず、5月の総選挙で1994年の民主化以来初めて過半数を割った。
政権続投へ他党との連立を余儀なくされ、6月19日の大統領再任後も組閣協議が続いていた。
ラマポーザ政権はパレスチナ自治区ガザで民族大量虐殺を行ったとして、イスラエルを国際司法裁判所(ICJ)に提訴したが、親欧米のDAは反発。人種隔離下で白人が取得した土地の再分配を巡っても溝がある。
鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。