バイデン氏は最高裁の判断を厳しく批判した=AP

【ワシントン=芦塚智子】バイデン米大統領は1日、トランプ前大統領に刑事責任の一部免責を認めた連邦最高裁の判断についてホワイトハウスで声明を発表した。バイデン氏は「今日の判決は、大統領ができることにほとんど制限はないということを意味する」と指摘し「危険な前例だ」と批判した。

バイデン氏は「米国は、王はいないという理念に基づいて建国された。何者も、大統領ですらも法を超越する存在ではない」と強調。「(最高裁の判断により)大統領の権力は最高裁すらを含む司法に制約を受けなくなる。唯一の制限は大統領だけが自ら課すものだけになる」と警告した。

判決により、連邦議会占拠事件を巡るトランプ氏の裁判が11月の大統領選前に開かれ、国民が何が起きたかを知ることができる可能性は非常に低くなったと指摘。「米国民がドナルド・トランプの行為について審判を下さなくてはならない」と述べ、大統領選が国民の判断を示す機会になると訴えた。

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