【NQNニューヨーク=川上純平】2日の米株式市場でS&P500種株価指数は続伸して前日比0.6%高の5509.01で引け、初めて5500の大台に乗せた。四半期の販売台数を発表したテスラが大幅高となり、他のハイテク株にも買いが波及した。ダウ工業株30種平均も続伸し前日比162ドル33セント高の3万9331ドル85セントで終えた。

テスラの上昇率は一時10%を上回った。2日に発表した2024年4〜6月期の世界販売台数は前年同期を下回ったものの、市場予想ほどは悪化しなかった。販売動向が警戒していたほど低調ではないとして見直し買いが膨らんだ。買いは他のハイテク株にも広がり、ダウ平均の構成銘柄ではアマゾン・ドット・コムとアップルの上昇が目立った。

米連邦準備理事会(FRB)のパウエル議長は2日、欧州中央銀行(ECB)主催のイベントで、米国のインフレ抑制について「かなりの進展があった」と述べた。一方で、物価上昇率が目標の2%に向かって低下し続けることを示すさらなるデータを確認する必要があるとの認識も示した。

市場では「新味に乏しい発言だった」(SIAウェルス・マネジメントのコリン・チェシンスキ氏)との声があり、9月の利下げ観測を高めるほどの内容ではないとの受け止めが広がった。

4日は独立記念日で休場となる。3日の米株式市場は短縮取引となり、連休を取る市場関係者も多いとみられる。積極的な売買を手控える雰囲気もあり、ダウ平均の上げ幅は限られた。

ダウ平均の構成銘柄ではJPモルガン・チェースやビザ、IBMも上昇した。半面、ベライゾン・コミュニケーションズやナイキは下げた。マクドナルドにも売りが出た。

ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数は続伸し、前日比149.463ポイント高の1万8028.763(速報値)で終えた。連日で最高値を更新した。

鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。