【ワシントン=芦塚智子】米政界の名門ケネディ家の十数人が18日、11月の大統領選で民主党のバイデン大統領を支持すると表明した。同家の一員で無所属で立候補しているロバート・ケネディ・ジュニア氏と距離を置く姿勢を鮮明にした。
バイデン陣営が東部ペンシルベニア州フィラデルフィアで開いたイベントで発表した。ケネディ氏の妹ケリー・ケネディ氏が、共和党候補に確定しているトランプ前大統領を批判し「米国の最善の道はバイデン氏を再選することだ」と訴えた。
バイデン氏も出席し「ケネディ家の支持をいただくのは素晴らしい名誉だ」と語った。バイデン陣営がイベントを開き本人が駆けつけたのは、ケネディ氏に票を奪われることへの警戒感の表れだ。
接戦が予想される大統領選では、特に激戦州で第三極候補に少しでも票が流れれば結果を左右しかねない。
ケネディ陣営は18日、激戦州である中西部ミシガン州で小政党の候補の形で投票用紙に名前を記載できることになったと発表した。同氏は全米で各州が無所属候補に義務付けている署名を集めている。
ケネディ氏はX(旧ツイッター)への投稿で、親族のバイデン氏支持表明について「政治に積極的に関与するのは一家の伝統で、喜ばしいことだ」と述べた。「我々は意見は割れているが、互いの愛情では団結している」と強調した。
ケネディ氏は故ロバート・ケネディ元司法長官の息子で、故ジョン・F・ケネディ元大統領のおいにあたる。新型コロナウイルスのワクチンに反対の立場をとって議論を呼んだ。
ケネディ家はほかに故・エドワード・ケネディ上院議員や、元駐日大使で現駐オーストラリア大使のキャロライン・ケネディ氏らを輩出している。
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