フランスでは7日、マクロン大統領が解散に踏み切った、議会下院にあたる国民議会の選挙の決選投票が行われ、左派の連合が極右政党を抑えて最大勢力になったものの、どの勢力も過半数の議席は獲得できませんでした。

マクロン大統領は選挙から3日がたった10日「国民への手紙」とする書簡を地元紙に公開し、選挙後、初めて意見を表明しました。

このなかでマクロン大統領は、「1回目の投票で首位となった極右の政権入りをあなたたちは明確に拒否した。その結果、誰も勝つことはできなかった」として、国民みずからが、極右勢力の台頭を防いだと強調しました。

そのうえで、「有権者によって選ばれた共和国の勢力だけが過半数を代表する。大規模な結集が必要だ」と述べ、国内の各政党に対して、連立に向けた協力を呼びかけました。

書簡では、連立を組むべき具体的な政党への言及はありませんでしたが、有力紙「フィガロ」は、
▽極右政党の国民連合と、
▽左派の連合の一角を占める急進左派の政党の排除が念頭にあると指摘しています。

マクロン大統領としては、選挙結果を強調し、議会の解散を正当化するねらいもあるとみられますが、連立に向けた調整は難航が予想されています。

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