【ヤンゴン=共同】ミャンマー軍事政権は11日、コメの価格統制に違反したなどとして拘束したスーパー最大手イオンの現地法人「イオンオレンジ」商品本部長、笠松洋さん(53)を起訴した。司法筋が明らかにした。笠松さんは6月30日に拘束され、最大都市ヤンゴンの警察署で取り調べを受けていた。
刑務所に収監される可能性があり、拘束は長期化する恐れが強まった。
笠松さんは、物価高対策として軍政が定めたコメの統制価格を50〜70%上回る価格で販売したとして、ミャンマー人のコメ販売業者ら10人と共に拘束された。在ミャンマー日本大使館は早期解放を求め、丸山市郎大使が7月4日に面会していた。
内戦状態のミャンマーで市民弾圧を続ける軍政は、欧米の経済制裁に直面しており、通貨チャットの暴落や生活必需品の価格高騰が深刻化。軍政は実勢とかけ離れた統制価格を設定し、「違反」の摘発を強めている。
拘束の根拠とされた「生活必需品法」は、価格統制違反で有罪判決を受けた場合、6月以上3年以下の服役と50万チャット(実勢レートで約1万8千円)以下の罰金を定めている。
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