IOC=国際オリンピック委員会は、ウクライナへの軍事侵攻を続けるロシアとその同盟国・ベラルーシの国籍を持つ選手のパリオリンピックへの参加について、『AIN』と呼ばれる国を代表しない「中立な立場の個人資格の選手」として参加を認めることにしています。

ロシアの選手をめぐっては、前回の東京大会や2022年の冬の北京オリンピックでは過去の組織的なドーピング違反による処分としてROC=ロシアオリンピック委員会の代表として参加しました。

今回は、2022年の北京パラリンピックの直前に始まったウクライナへの軍事侵攻が国連決議の「オリンピック休戦」に違反する行為であることなどからより厳しい措置となっています。

ロシアとベラルーシ国籍の選手の参加にあたっては、軍の関係者でないことや軍事侵攻を積極的に支持していないことなどを条件に、IOCが設けた独自の委員会で審査が行われ、今月9日時点で、ロシア国籍36人、ベラルーシ国籍23人の合わせて59人の選手が参加資格を得ました。

しかし、一部は出場を辞退したほか、ロシアのレスリング連盟と柔道連盟は有力選手が資格を得られなかったことなどに反発し選手を参加させない方針を示していて、参加が見込まれる選手数は9日時点で30人となっています。

『AIN』の選手は開会式での入場行進は認められず、メダルの授与式ではそれぞれパリ大会向けに作られた緑色を基調に『AIN』と記された旗と賛歌が使用されるということです。

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