アメリカのバイデン大統領が、副大統領の名前を言い間違えました。

バイデン大統領:
(Q.ハリス氏が大統領候補なら勝てるか)彼女が大統領にふさわしいと思わなければ、“トランプ氏”を副大統領に選ばなかった。

バイデン大統領は11日、NATO(北大西洋条約機構)の首脳会議の閉幕に合わせ記者会見に臨みました。

ところが、質疑応答の冒頭でハリス副大統領の名前を「トランプ前大統領」と言い間違えました。

記者会見では力強い口調で選挙戦の継続を訴えたバイデン大統領ですが、終了直後、また新たに身内の民主党議員が選挙戦からの撤退を求める声明を発表。

一方、名前を間違えられたトランプ氏は自身のSNSで「よくやった、ジョー!」と皮肉りました。

バイデン大統領:
皆さん、プーチン大統領です。プーチン大統領?あなたがプーチン大統領を倒すんだ、ゼレンスキー大統領!

バイデン氏はこの記者会見の前に行った演説でも、ウクライナのゼレンスキー大統領を「プーチン大統領」と言い間違えていて、今回の記者会見をもって、日々強まっている撤退論の払拭(ふっしょく)には至らなかった形です。

このニュースについて、フジテレビ・立石修解説委員室長に詳しく聞きます。

──同じ日に2回間違えていたということになるが?

バイデン大統領は2024年に入ってガザ地区をウクライナと言ってしまったり、メキシコをエジプトと言って、言い間違えを繰り返してきました。

もちろん言い間違えというのは誰でもやることですが、今回はゼレンスキー大統領本人を目の前にしながら「プーチン大統領」と呼んでしまうという、これまでとは若干レベルの違う、もはや失言といっていいかと思います。

サイドカメラの映像を見てみると、「プーチン大統領」と呼ばれた時のゼレンスキー大統領の表情も何とも微妙ですが、バイデン大統領はわざと間違えたふうに取り繕って、ゼレンスキー大統領も「自分はプーチンよりもましだ」と冗談でかわしています。
ただ、世界中が注目していた会見だけに各国に衝撃が走りました。

──撤退論も出る中でバイデン氏からは出馬を取りやめる発言はないわけだが、これで風向きが変わることはある?

アメリカのポリティコというニュースサイトによると、この発言のあと2人の議員が不支持を表明して、17人の民主党議員がバイデン出馬に反対しています。
もし撤退すれば、今度はハリス副大統領が有力な候補となりますが、いずれにしても8月半ば、下旬に民主党大会があるので、ここまでに正式に候補を決めなければならない。あと1カ月のため、大きな動きが近くあると思います。

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