アメリカ東部ペンシルベニア州バトラーで13日午後6時(日本時間14日午前7時)過ぎ、集会で演説していたトランプ前大統領に向けて何者かが銃を発砲した。アメリカの主要メディアが報じた。トランプ氏は交流サイト(SNS)で「右耳の上部を撃たれ銃弾が貫通した。出血した」と明らかにした。命に別条はないという。

◆激戦区ペンシルベニア州で開催、共和党大会の最中に

大統領警護隊(シークレットサービス)の広報担当者はX(旧Twitter)で、高所から銃撃したとみられる容疑者を制圧したが死亡したと発表。現地報道によると、ほかに、少なくとも集会の参加者1人が死亡した。

トランプ氏への銃撃事件を受け、大統領警護隊の広報担当者が発表した文書

現地からの映像では、演説から10分ほどたったところで数発の銃声が響き、会場が騒然とする様子が映っていた。トランプ氏は右耳を押さえた後、演台の後ろにかがんだ。その後、シークレットサービスに守られながら退場する際、拳を突き上げて健在をアピール。右耳付近から出血してい様子も見られた。 トランプ氏の陣営は、トランプ氏は治療を受けているものの元気だと発表した。

トランプ前米大統領(2020年撮影)

バイデン大統領は声明で「トランプ氏が無事で元気なことに感謝している」としたうえで、「米国には、このような暴力はふさわしくない。われわれはこうした暴力を非難するために国として結束しなければならない」と呼びかけた。報道陣に「近く、彼(トランプ氏)と話すつもりだ」とも語った。 日本の岸田文雄首相はXに「民主主義に挑戦する暴力には毅然と立ち向かわなければなりません。トランプ前大統領の一刻も早い回復をお祈りしています」と投稿した。 トランプ氏の集会は、15日から始まる共和党の全国党大会前としては最後。ペンシルベニア州は、バイデン氏とトランプ氏が競り合う激戦州とされる。 

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