バイデン米大統領(ゲッティ=共同)

 【ワシントン共同】米紙ワシントン・ポスト電子版は16日、民主党のバイデン大統領が今後数週間で、連邦最高裁判事の任期の改革案を打ち出す見通しだと報じた。民主党内で支持される最高裁判事の任期制限や倫理規範の導入が柱。バイデン氏はこれまで改革に慎重だったが、民主党内で大統領選からの撤退論が噴出する中、改革姿勢を示して求心力回復につなげたい考えとみられる。  ただ、任期制限や倫理規範の導入には法整備が必要となる。上下両院とも民主、共和両党の勢力が拮抗しており、法案可決は困難な情勢だ。  最高裁判事9人は終身制で、共和党のトランプ前大統領が在任中に保守派を3人送り込み、現在は保守派が6人を占める。  人工妊娠中絶の憲法上の権利を否定するなど保守派寄りの判断が相次いでいるほか、保守派判事が共和党の大口献金者から接待を受けていたことも発覚し、民主党のリベラル派を中心に改革を求める声が強まっている。  同紙によると、バイデン氏は13日「プログレッシブ」と呼ばれる急進左派の議員連盟とのビデオ会議で改革案について意見交換した。


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