【ブリュッセル、キーウ共同】親ロシア派勢力が支配するウクライナ東部の上空で2014年にマレーシア航空機が撃墜され、298人が死亡した事件は、17日で発生から10年となった。オランダからの報道によると、出発地だったアムステルダム近郊のスキポール空港近くの記念碑前で追悼式典があり、遺族らが犠牲者の名前を泣きながら読み上げた。  オランダの裁判所は22年、ロシアの元軍人ら3人に終身刑を言い渡した。事件への関与を否定しているロシア政府は身柄を引き渡していない。オランダのスホーフ首相は演説で「われわれには時間も忍耐もある」と述べ、引き渡しを諦めず元軍人らに責任を負わせる考えを強調。「これが罪人に対するメッセージだ」とした。  ウクライナ外務省は声明で、撃墜は「ロシアのテロ」だと指摘し「ロシアは責任を認めて犠牲者の親族に謝罪して償う勇気もない。責任を回避するため組織的に偽情報を流している」と非難した。  墜落現場となったウクライナ東部ドネツク州のグラボボ村でも村民らが集まって犠牲者を追悼した。


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