イスラエルがイランを攻撃したとの報道をめぐり、上川陽子外相は19日、主要7カ国(G7)の外相会合への出席のため訪問中のイタリアで記者団に対し、「現在の中東情勢を深く懸念している。事態のエスカレーションにつながるいかなる行動も強く非難する」と述べた。在留邦人の被害は確認されていないという。

 イランは在シリアの大使館攻撃への報復としてイスラエルを直接攻撃、これに対しイスラエル側も報復を検討する考えを示していた。イスラエルが実際に攻撃に踏み切ったかについて上川氏は「現時点で確定的な評価を控える」とした上で、「G7間では情報を共有しつつ、事態のさらなる悪化を防ぐため、イスラエル、イランを含め、あらゆる外交努力を行うことで一致した」と述べた。

 米英などはイランへの制裁措置を発表しているが、上川氏は「引き続きあらゆる努力を尽くす」と述べるにとどめ、歩調を合わせるかは明らかにしなかった。日本はイランとの関係も重視しており、慎重に対応する方針だ。(高橋杏璃)

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