ロシア中部エカテリンブルクの裁判所は19日、スパイの罪に問われた米紙ウォールストリート・ジャーナル(WSJ)のエバン・ゲルシュコビッチ記者に対し、禁錮16年の判決を言い渡した。インタファクス通信が伝えた。審理は非公開で行われ、ゲルシュコビッチ氏は「取材活動だ」と否認していた。

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 ゲルシュコビッチ氏は昨年3月、取材で訪れたエカテリンブルクで拘束された。ロシア当局は、米中央情報局(CIA)の指示でロシアの軍事企業の極秘情報を収集していたとしている。

 米政府は「不当な逮捕だ」として同氏の解放を要求。ロシアのプーチン大統領は今年6月の外国通信社との記者会見などで、米側との協議に前向きな姿勢を示していたが、具体的な状況は明らかにしていない。

 ロシアでは昨年2月のウクライナ侵攻後、反政権活動や戦争批判への締め付けを強化。多くのロシア人ジャーナリストや活動家が拘束されるなどしている。

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