ウォール街

【NQNニューヨーク=三輪恭久】26日の米株式市場でダウ工業株30種平均は続伸して始まり、午前9時35分現在は前日比438ドル75セント高の4万0373ドル82セントで推移している。同日朝に発表された米物価指標がおおむね市場予想通りの内容だった。米連邦準備理事会(FRB)が9月にも利下げを始めるとの見方が改めて強まった。前日まで下げが目立っていた一部のハイテク株が上昇していることも、投資家の買い安心感につながっている。

26日発表の6月の米個人消費支出(PCE)物価指数は前月比で0.1%上昇と、ダウ・ジョーンズ通信がまとめた市場予想と一致した。食品とエネルギーを除くコアも市場予想と同じ0.2%上昇だった。コアの前年同月比の上昇率は2.6%と、5月と同じだった。FRBが9月に利下げを始めるという市場の予想を変えるほどではないとの受け止めが広がった。

このところ売りに押される場面が目立っていた大型ハイテク株を買い直す動きがあり、投資家心理の支えとなっている。ダウ平均の構成銘柄ではマイクロソフトとアマゾン・ドット・コムに買いが入っている。

そのほかの個別銘柄では、スリーエムが大幅高。26日朝に発表した2024年4〜6月期決算では特別項目を除く売上高と1株利益が市場予想を上回り、好感した買いが入っている。ホーム・デポやキャタピラー、ゴールドマン・サックスも上昇している。一方、ダウとハネウェル・インターナショナルは下落している。

ハイテク株比率の高いナスダック総合株価指数は4営業日ぶりに反発して始まった。エヌビディアやブロードコムといった半導体株に買いが入っている。

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