インドで19日から投票が始まった総選挙。
5年に一度の世界総人口の約8分の1が参加する“人類史上最大の選挙”に、選挙戦も規格外。
花吹雪が舞い、パレードの行進のようなお祭り騒ぎになっていた。
“人類最大の選挙”にインドが熱狂
民族衣装を着た女性たちが踊り、選挙カーの周囲では道路を埋め尽くすほどの群衆が大行進。
この記事の画像(13枚)インドで19日から投票が始まった5年に一度の総選挙。
候補者の周りでは花吹雪が舞い、パレードの行進のようなお祭り騒ぎに。
人口が、2023年に中国を抜いて世界一となったインド。
有権者は、約9億7000万人。
世界の総人口の約8分の1が参加する“人類史上最大の選挙”だ。
リズムに乗って男性が踊り狂う様子は、まさに、劇中に歌と踊りがあふれ、壮大なスケールのアクションで世界を席巻するインド映画そのもの。
選挙戦もまさに“規格外”。
支持者の熱狂的な出迎えを受けた選挙カーには、モディ首相の姿があった。
選挙の応援にモディ首相のTシャツや、大量の仮面が作られ、各地の集会では仮面をかぶった支持者たちが集まり、会場がモディ首相だらけになっていた。
広大な国土に設置された投票所の数は100万カ所以上。
約1500万人の選挙委員が各地へ大移動する。
選挙委員は、時には船で、時には馬を使い、投票所に移動。
中には、大荷物を手に細いつり橋を渡ったり、ジャングルの急斜面を足を滑らせながら登るなど危険をくぐり抜け、10億人近い有権者すべてに接触する。
選挙方法は「電子投票機」で工夫
投票も1日では終わらない。
全国を7つの地域に分け、6月1日まで順次行われる。
さらに、投票方法にもインドならではの工夫があった。
モディ首相の演説会場を見ると、舞台には「ハスの花」のマークがついている。
これは、モディ首相率いる与党・インド人民党のシンボルマークだ。
インドでは、現在も国民の約25%が読み書きができない。
そのため、各政党には、手のひらやゾウなどのシンボルマークが割り当てられる。
投票するのは、電子投票機。
候補者の顔写真とともに、政党のシンボルマークが記されていて、ボタンを押すだけで投票できる。
さらに、この世界最大の選挙は、費用も桁違いだ。
アメリカ・CNNによると、5年前の総選挙でかかった選挙費用の総額は86億ドル、日本円で約1兆3272億円にのぼるという。
これは、アメリカの大統領選挙をしのぐ規模。
何から何まで驚くことばかりのインドの総選挙。
パレードでアピール インドでは普通
日本一インド人が多い街として知られる東京・江戸川区西葛西で、派手な選挙戦の理由について聞いた。
東京に住むインド人:
日本と違ってまずパレードをやる。自分が今回、選挙に出るってことをアピールする。
東京に住むインド人:
インドでは、それが普通。インドで見るとびっくりじゃない。
選挙戦は、経済成長をけん引してきたモディ首相率いる与党が優位に進める見通しとなっている。
世界最大のインドの総選挙は、1カ月以上に及ぶ投票期間を経て、6月4日に開票が行われる。
(「イット!」4月19日放送より)
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