【ロンドン=共同】ロンドンの首相官邸前で31日、数千人規模とみられる反不法移民のデモがあり、100人以上の参加者が警察に拘束された。29日に英中部で女児3人が殺害された事件で、容疑者が不法移民だとの偽情報が拡散し、デモに発展したもようだ。
「不法移民を止めろ」「事件はまた起きる」。道路を埋め尽くした白人の男女らが口々に叫んだ。目の前に立ちはだかる警察官の列に突進して拘束される参加者もいた。ハワードさん(70)は「容疑者が不法移民の子だと聞いた。不法移民がこの国をだめにしている」と話した。
事件は中部リバプール近郊で発生した。ダンス教室イベントに参加していた子どもが刃物で襲われて6〜9歳の女児3人が死亡し、5人が重体となった。殺人などの疑いで17歳の少年が逮捕された。
英メディアによると、発生直後からSNS(交流サイト)で「容疑者はイスラム教徒」「ボートで来た不法移民だ」などの情報が拡散。偽の名前まで広がり、警察が「推測はいけない」と否定した。30日には現場近くで暴動が起き、警察官50人以上が負傷した。
鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。