バングラデシュでは、公務員採用の特別枠に反対する学生などによる大規模なデモが先月から国内各地に広がり、AFP通信などは、デモ隊と警察の激しい衝突でこれまでに少なくとも300人が死亡したと伝えています。

デモ隊は、警察の弾圧によって多数の死傷者が出ているとして、ハシナ首相の辞任を強く求めていましたが、5日、軍のトップが緊急の会見を行い、ハシナ首相が辞任したと発表しました。

地元メディアは、ハシナ氏はすでに軍用機でインドに逃れたと伝えていて、その後、第三国に向かうのではないかという見方も出ています。

暫定政権の発足に向けて、軍や野党関係者などによる協議が行われていますが、ハシナ首相の辞任が伝えられたあと、一部のデモ隊が首相公邸や議会に押し入ったほか、公共施設に放火するなどの暴動が起きています。

デモを率いてきた学生団体も「暴力や略奪行為は止めなければならない」と呼びかけているものの、混乱が早期に収束するかは見通せない情勢です。

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