ベトナム海上警察の巡視船は5日、マニラに寄港し現地で歓迎式典が開かれました。

巡視船は今月9日まで滞在し、捜索救助の共同訓練などを行うということです。

今回の寄港はことし1月にフィリピンのマルコス大統領が、ベトナムを訪れた際に合意した沿岸警備隊どうしの協力強化によるもので、共同訓練は合意を受けて初めて行われます。

式典のあと、フィリピン沿岸警備隊のバリロ報道官は、記者団に対しフィリピンとベトナムの間にも、南シナ海での領有権問題はあるとしたうえで「今回の共同訓練は、南シナ海で問題を抱える2か国がパートナーシップを構築し、合意に達することができるという意味で非常に重要なことだ」と強調しました。

南シナ海をめぐっては先月、フィリピンと中国の外相が2年ぶりに対面で会談し、緊張緩和を目指すことで一致した一方で、領有権をめぐる立場の隔たりは埋まっていません。

フィリピンとしては同じく南シナ海での領有権をめぐって、中国と対立するベトナムとの共同訓練を通じて、両国の連携を強化するねらいがあるものとみられます。

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