【ワシントン=浅井俊典】米民主党は5日、11月の大統領選の党候補を選出するためのオンライン投票を締め切り、ハリス副大統領(59)が投票した代議員の99%の支持を獲得したと発表した。6日に正式指名し、ハリス氏は副大統領候補を発表する。再選を断念したバイデン大統領(81)に代わり、返り咲きを目指すトランプ前大統領(78)との戦いに挑む。

◆間髪入れず激戦7州に遊説

カマラ・ハリス米副大統領(2022年9月撮影)

 主要政党で女性が大統領候補になるのは、2016年の大統領選でトランプ氏に敗れた民主党のクリントン元国務長官以来、2人目となる。黒人女性、アジア系としては初めて。  ハリス氏は6日の東部ペンシルベニア州フィラデルフィアを皮切りに、10日まで連日、ウィスコンシン、ミシガンなど激戦7州で副大統領候補とともに選挙集会に臨む。  大統領選は党大会で候補を正式指名するのが通例だが、民主党は19~22日に中西部イリノイ州シカゴで開かれる党大会を待たずにオンライン投票で候補を決める異例の手続きを取った。

◆党大会での投票は形式的に

 11月5日の投開票日が約3カ月後に迫る中、準備期間が限られるハリス氏の活動を少しでも早く加速させる狙いがある。  党大会では、ハリス氏と副大統領候補に形式的な投票を行う見通し。ハリス氏は党大会で指名受諾演説を行う。  ハリス氏は西部カリフォルニア州出身。サンフランシスコ地方検事やカリフォルニア州司法長官、上院議員を経て、21年1月にバイデン政権で女性、黒人、アジア系として初の副大統領に就任した。 

鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。