世界保健機関(WHO)は6日、パリ五輪で少なくとも40人の選手が新型コロナウイルスを含む呼吸器系疾患に感染したと発表した。世界的に新型コロナの感染者が増加しているとして警告した。

 英紙ミラーなどによると、男子平泳ぎ世界記録保持者のアダム・ピーティ選手(英国)は、7月28日に行われたパリ五輪の競泳100メートル平泳ぎで銀メダルを獲得した翌日、体調不良を訴え、検査で新型コロナの陽性が判明した。ピーティ選手はすでに回復しているという。

 WHOは発表で、米州や欧州、日本を含む「西太平洋地域」で新たな感染の波が記録されていると発表。下水を使った調査によると、実際の感染者は報告数の2~20倍いる可能性があるとした。呼吸器系ウイルスは主に気温の低い時期や気温の低い場所で広がる傾向があるにもかかわらず、「ここ数カ月、季節に関係なく、多くの国で新型コロナウイルス感染の急増がみられる」と指摘した。WHOは特に高齢者などリスクの高いグループに属する人は、ワクチン接種を受けるなどの対策が重要だと強調した。(パリ=森岡みづほ)

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