【ジュネーブ=共同】ドイツ誌シュピーゲルなどは8日、北朝鮮に関する情報を中国軍の情報機関に提供したスパイ活動の疑いがあるとして、スイス検察当局が西部ジュネーブに住む元国連職員のカナダ人男性を拘束したと報じた。スイス紙ターゲスアンツァイガー、北朝鮮専門サイト「NKニュース」との共同調査報道としている。
男性はジュネーブの飲食店で、外交官を装った中国軍情報機関の女性職員と複数回接触し、現金が入っていたとみられる封筒を受け取った。男性は国連勤務時代に途上国支援を通じて北朝鮮と接点を持ち、何度も渡航、同国の外交官とも定期的に懇談していた。
ただ、男性がどのような機密情報を中国側に提供したかなどの詳細は明らかになっていない。
スイスの情報機関は2021年から女性職員を監視対象にしており、男性の存在が浮上。今年3月ごろに身柄を拘束した。起訴などには至っていないとみられる。
カナダ政府は、スイスでカナダ人が拘束されたことを確認した。
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