【ニューヨーク共同】昨年6月に潜水艇「タイタン」が英豪華客船タイタニック号の残骸を見るツアー中に水圧でつぶされた事故で、死亡したフランス人の海洋専門家ナルジョレ氏の遺族が6日、米国のツアー運営会社に5千万ドル(約73億6千万円)以上の損害賠償を求め、西部ワシントン州の裁判所に提訴した。米メディアが伝えた。  運営会社オーシャン・ゲートが事故で提訴されるのは初めてという。事故はカナダ東部沖の海中で発生し、操縦していた同社の最高経営責任者(CEO)を含め、5人が亡くなった。潜水艇の一部がカーボンファイバー(炭素繊維)製で強度不足だった可能性が指摘され、米沿岸警備隊が原因を調査している。  遺族側は運営会社が乗員のナルジョレ氏に「潜水艇の欠陥を明かしていなかった」などとして、重大な過失があったと主張。ナルジョレ氏が潜水艇がつぶれる前に異常に気付き、「死の恐怖と精神的苦痛」を経験したと訴えた。


鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。