【随時更新】ロシア ウクライナに軍事侵攻(8月12日の動き)
ウクライナ軍 越境攻撃続ける
ウクライナと国境を接するロシア西部のクルスク州では、ウクライナ軍がロシアによる軍事侵攻以降、最大規模となる越境攻撃を続けています。
ウクライナのメディアは12日、ウクライナ軍の兵士が国境から4キロの地点にあるクルスク州内の集落で、建物からロシア国旗を取り外す様子だとする映像を公開しました。
ゼレンスキー大統領「ウクライナの安全の問題」
ウクライナのゼレンスキー大統領は、12日のビデオ演説でロシア西部クルスク州への越境攻撃について「ウクライナの安全の問題だ」と述べました。
ゼレンスキー大統領はクルスク州から隣接するウクライナ北部のスムイ州に対してことし6月1日以降、2100回近くにのぼる砲撃が行われたとしています。
そのうえで「ロシアが攻撃を仕掛けてくる場所を破壊することは正しいことだ。プーチンがそこまで戦争を続けたいのであれば、ロシアを和平に追い込まなければならない」と訴えました。
ウクライナ軍 総司令官「1000平方キロ 支配下に」
ウクライナのゼレンスキー大統領は12日、戦況について協議するため、政権幹部を集めて会議を開きました。
この中でウクライナ軍のシルスキー総司令官は、越境攻撃を行っているロシア西部クルスク州の状況について「現時点で、およそ1000平方キロメートルがわれわれの支配下にある」と報告しました。
プーチン大統領「敵は相応の報い受ける」
ロシアのプーチン大統領は12日、安全保障を担当する政権幹部やウクライナと国境を接する3つの州の知事らと会議を開き、この中でクルスク州のスミルノフ知事代行は、州内でこれまでに12人が死亡し、121人がけがをしたと明らかにしました。
また、ウクライナ軍は国境から12キロの地点まで進み、州内の28の集落がウクライナ軍の支配下にあり、これまでにあわせて12万1000人が避難したと報告しました。
隣接するベルゴロド州の知事も、国境沿いの一部の地区からおよそ1万人が避難したと報告しました。
プーチン大統領は「国防省の任務は、敵をわれわれの領土から追い出し、国境を確実に守ることだ」と述べ、ウクライナ軍をロシア領から撃退するよう指示を出しました。
また、ウクライナ側のねらいについて「敵は将来の交渉を有利にしようとしているようだ」と述べました。
さらに、ウクライナ側はロシア国民をおびえさせ、結束を破壊することをねらっているとしたうえで「敵は間違いなく相応の報いを受けるし、われわれの目的は間違いなく達成される」と強調しました。
ロシア国防省 “後方支援を強化”
ロシア国防省は12日、ウクライナ軍の越境攻撃を受けて、部隊を増強するとともに、戦闘に必要な装備や弾薬、それに食料の補給などの後方支援を強化していると発表しました。
これに合わせて公開された映像には、トレーラーに軍用車両が積み込まれる様子が写されていて、ウクライナ軍の撃退に向けた対策を講じていることをアピールするねらいもあると見られます。
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