岸田文雄首相が退任の意向を示したことを受け、バイデン米大統領は14日、「日米同盟を新たな高みに進め、世界での日本の役割を変容させた」との声明を出した。ロシアの侵攻を受けるウクライナへの支援や日韓関係の改善、新たな安全保障戦略などを岸田氏の成果として挙げた。

 声明は、岸田氏の首相としての指導力を「まさに歴史的だ」とし、3年近い在任期間にバイデン政権の確固たる「グローバル・パートナー」として「自由で開かれたインド太平洋」の構想を推進などに協力した点を評価。「世界における日本の役割を変容させた」とした。

 中国の軍事的台頭を念頭に新たな安全保障戦略を立てたことや、ウクライナ支援の増強も成果として列挙。また、韓国との関係を改善し、「日米韓関係を新たな時代に導く歴史的な措置をとった」と指摘した。そのうえで「岸田政権下で日米関係の未来はより強く明るくなった」とした。

 岸田氏は今年4月に国賓待遇で米国に招かれ、米連邦議会上下両院の合同会議で演説したばかりだった。(ワシントン=望月洋嗣)

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