世界的に新型コロナウイルスの再流行の兆しが見られる中、アメリカ・ニューヨーク州の一部で施行された条例が物議を醸しています。

ニューヨーク州ナッソー郡で、公共の場所でのマスク着用が条例で禁止されたのです。

禁止の理由は、公共安全対策。
マスクを着用した人が強盗や万引きなど犯罪を犯すことを防ぐためだといいます。

健康上の理由などでマスクをすることは違法ではないものの、市民からは「ばかばかしいと思う」「反対だ。家族や愛する人を守るためにマスクは必要だ」といった声が上がっています。

条例に反対している活動家の女性は「これはばかげているし、危険だし、侮辱的だし、最悪です」と話しています。

一方で、条例に賛成という人もいます。
賛成の市民は「とても良いと思います。私のように健康上の理由で着けているのはいいけど、強盗するためマスクを着けるのは絶対にダメです」と話しました。

委員会でこの条例が成立したのは8月14日。

市民は「新型コロナや鳥インフルエンザが流行しているときに恐ろしい」など、反対意見を次々と表明。
大荒れとなり、警察に連行された市民もいました。

しかし、マスク禁止条例は賛成多数で可決。
条例に違反すると、1年以下の懲役か1000ドル（約15万円）以下の罰金もしくは、その両方が科せられることになりました。

ところが、マスク着用禁止はさらに拡大する動きを見せているのです。

2024年6月、ニューヨーク州のホークル知事は「地下鉄で犯罪を隠すためにマスクを着けることは許されない」と述べ、地下鉄などでマスク着用の制限を検討する考えを示しました。

しかし州知事の考えには反対の声も根強く、先行きは不透明です。

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