【シカゴ=鈴木龍司】アメリカのクリントン元大統領(78)が21日、シカゴで開かれている民主党大会で演説し、共和党のトランプ前大統領(78)を「彼は自分のことを第一に考えている」と厳しく非難した。ハリス副大統領(59)を「すべての米国人に夢を追いかけるチャンスがあることを確かめるために働く」と評価し、勝利に向けて団結を呼びかけた。

民主党大会で演説するクリントン元大統領=21日、米シカゴで(鈴木龍司撮影)

 クリントン氏は冒頭、大統領選から撤退したバイデン大統領(81)の決断に対し「彼の勇気、思いやり、気品、奉仕、犠牲に感謝したい」と賛辞を贈った。ハリス氏とウォルズ・ミネソタ州知事(60)が正副大統領候補に指名されたことについて「非常に感動的なエピソードだった」と述べ、世代交代を歓迎した。  対立候補のトランプ氏を「いまだに国を分断させている。彼は混乱をつくり出す」と批判。今回の選挙戦の意義を「この大統領は私たちを一つにするのか、バラバラにするのか。この問いに決断を下さなければならない」と強調した。  その上で「ハリス氏は私たちの恐怖を和らげてくれる」と期待感を示し、「何かを成し遂げることに純粋な喜びを感じる唯一の候補者だ」と指摘。「私たちには『喜びの大統領』、カマラ・ハリスが必要だ。力を合わせなければならない」と訴えた。 

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